岡村靖幸は終わった

追加公演がバレンタインって、30代半ばの家族持ちファンが中心になりつつあるアーティストなのにどれだけ空気読めないブッキングよと思ってたら直前にこれですか

復帰してもまた逮捕されるんだろうし、私たちが払ったお金で薬買って逮捕されて人に迷惑かけるんだと思ったらもう復帰なんてしなくていいと思ってしまう。

お正月にNANA*1っていう漫画を読んで、普通にクスリが出てきたりして驚いた。

書き手がいかに汚くクスリについて書こうとも、人気作家が書いた時点でそれはファッション化し一人歩きしてしまうということに気づいていないのか、止める人がいないのか。

岡村靖幸が二度目に逮捕された時、どうやらずっと昔から・・・友人が亡くなったあの頃からの常習だという話を聞いた。だからクスリを絶つ事も復帰も難しいかもしれないと。でも復活してほしかったし彼を信じたのにやっぱり駄目だったんだ。

何でクスリをやっちゃいけないのか。

クスリで得られる感覚は、人間が通常得られる感覚ではないから。その感覚が欲しくなるとクスリを使うしかないから。通常得られる感覚だからこそ自分の意思で止めることもできるけど、そうじゃないから「もっともっと」がやめられない。サルが自慰を覚えるとやめられないのと同じだ。もっともっと。

マッキーの人が最近になって逮捕された頃のコメントをするようになってきて、彼の場合6年後なんだよね、語りだしたの。たぶんそれくらいの時間がかかって然るべきなんだろうと思う。岡村靖幸は復帰時に色々語ってそれがちょっと嘘くさいというか妙にクリーンな感じで違和感受けた人も多かった。私はその違和感を「まだ語れるほど消化できてないのに言わされてる」んじゃないかと思ってたんだけど真実はどうだったんだろう。マッキーの人と岡村靖幸じゃ置かれてる状況もかなり違うだろうし一概にはいえないんだろうけど。あの時感じた違和感、空々しさ、こういう形で思い出したくなかった。

復帰後の岡村靖幸が周囲が思うほどセールスが伸びなかった原因は激しく変わるコンディションのせいもあったけど、この空々しさを多くの熱狂的ファンが感じたからだと思う。岡村靖幸は熱狂的ファンが支えたアーティストだったから。

ファンが愛したのは苦しんでもがいてる岡村ちゃん。泥だらけでも高らかに愛を歌い上げる岡村ちゃん。大人じゃ赤面して言えない言葉をはにかみながら曲にする岡村ちゃん。そういう岡村ちゃんを愛したからこそ空々しく過去を、決意を語る岡村靖幸は許せなかった。デビューから20年、ファンはもう十分大人で、決意の裏にあるものを見抜く目を持っている。

メジャーでの復帰は難しいでしょう、待ってるファンもいないでしょう。岡村靖幸は、自分で自分を壊してしまった。

*1:社会現象とまで言われた漫画だからどんだけ面白いのかと期待したが、青臭いモノローグだらけのノリについていけず。自分が大人になったから面白味がわからないのかと軽く落ち込んだが、そういう人は少なくないみたいね。

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