サンタさんは、今はデンマーク領グリーンランド在住ということに
なっていますが、モデルとなった人物は4世紀の小アジア(現在の
トルコ)の司教、セント・ニコラウスさん。
…トルコ、あったかいですね。
なのでもちろん彼自身はトナカイとか見たことも聞いたこともないはずです(笑)。
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12月ということで、ちょっと早いですがクリスマスの話題です。
さて、ニコラウスさんですが。
いろんな伝説をお持ちの方のようです。
あるときには、夜中に貧しい家を訪れて、窓から3度金貨を投げ入れた。
このため3人の娘達は持参金も用意して結婚を行うことができたとか。
窓ではなく煙突からという話もあり、このとき暖炉に靴下が下げられていたため、
金貨は靴下の中に入っていたという。
靴下の中にクリスマスプレゼントを入れる風習は、ここから来ているらしい。
またあるときには、船に乗って嵐に遭うも暴風を鎮め、船から落ちて死んだ水夫を甦らせた。
またあるときには、悪い市長によって3人の善良な市民が処刑されそうになったのを、
刑場に赴き、処刑人から剣を奪い、その市民の縄を解いて助けた。
またあるときには、謀反の罪で3人の将軍をとらえた皇帝の夢に現れ、
その無実と釈放を訴え、これにより将軍は赦された。
死後はその遺体から芳膏が湧き出て、多くの信者がこれにより病を癒された。
ははあ、まるで弘法大師なみの大活躍ですね…。
こうしてニコラウスさんは船乗り、パン屋、薬局、商人、法律家、子供、学生、
不当に捕らえられた者、旅行者、あるいは水など、多方面の守護聖人になり、
命日の12月6日は祭日となりました。
お、12月だ。何やらクリスマスめいてきましたね(笑)。
さて、12月6日には各地でいろんな祭事、催事が行われていたわけですが、
こうしたカトリック地域の行事は、北ドイツのようなプロテスタントの地域では
廃止されるか、クリスマスに移されたそうです。
おお、ようやくニコラウスさんとクリスマスが結びつきました。
さて、セント・ニコラウス⇒サンタクロースの展開ですが。
ニコラウスさんの名をオランダ語にすると「シンタクラース」。
これがサンタクロースの語源になったようです。
意外と単純な理由でした。
サンタクロースが子供たちにプレゼントを配って歩くという現在の話になったのは、
アメリカ人クレメント・ムーアさんが書いた詩によるもののようです。
ここからはサンタさんあれこれ。
ドイツの古い伝承ではサンタは双子で、一人は紅白の衣装を着て良い子にプレゼントを配り、
もう一人は黒と茶色の衣装を着て悪い子にお仕置きをして回ったそうです。
ふうむ、完全に“なまはげ”ですね(笑)。
似ているところで、イタリアには年末年始に良い子にはプレゼントやお菓子、
悪い子には炭を配って歩く魔女ベファナというのがいます。
サンタクロースの衣装は●カ・コーラの広告に由来するという説がありますが、
これはどうやら単なる噂に過ぎないようです。
実際は、欧米の司教服が赤い地域があったためらしい。
空飛ぶそりを引くトナカイは8頭いて、ちゃんと名前もあるそうです。
ダッシャー、ダンサー、プランサー、ヴィクセン、
ドンダー、ブリッツェン、キューピッド、コメット。
ちなみに「真っ赤なおっはなの~♪」の赤鼻のトナカイさんはルドルフという名前(笑)。
今は8頭の先導役として加わり、そりを引くトナカイは9頭になってるそうです。
ニコラウスさんも死後にこんな役割を担っているとは想像もしなかったでしょうねえ。
トルコ生まれなのに、まさかの北欧在住だし(笑)。
南半球のクリスマスは真夏ですが、ニコラウスさんにとってはそっちのほうが
本来の暮らしに近いかもしれませんね。
<文責・秋田大介>
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