♪ちょーちょ、ちょーちょ、菜の葉にとまれ♪
おなじみの歌ですよね。でもみなさん2番以降ってご存知ですか?
何と、2番はすずめ、3番はとんぼ、4番はつばめが主人公 (!!)。
タイトルは「ちょうちょう」なのに……。
しかも曲は日本製ではなく、スペイン民謡なんだそうです(笑)。
↓ ↓ ↓
よく知ってるつもりのことでも、案外知らなかったりするもんです。
この「ちょうちょう」の歌なんて、誰もが知ってるメジャーな曲。
でも、2番から違う動物の歌になってるなんて思いもよりませんでした。
念のため、現在普通に歌われてる「ちょうちょう」の歌詞はこちら。
ちょうちょう ちょうちょう
菜の葉に とまれ
菜の葉に あいたら
桜にとまれ 桜の花の
花から 花へ
とまれよ 遊べ
遊べよ とまれ
さてさて、何はともあれ実際にどんな歌詞だったか、見てみましょう。
1.
ちょーちょ。ちょーちょ、菜の葉にとまれ。
菜の葉にあいたら、櫻にとまれ。
さくらの花の さかゆる御代に、
とまれよ。あそべ。あそべよ。とまれ。
2.
おきよ。おきよ。ねぐらの雀。
朝日の光のさきこぬさきに、
ねぐらをいでて、梢にとまり、
あそべよ。すずめ。うたへよ。すずめ。
3.
とんぼ。とんぼ。こちきて。とまれ。
垣根の秋草、いまこそ盛り。
さかりの萩に、はねうち休め、
止まれや。とまれ。休めや。やすめ。
4.
つばめ。つばめ。飛びこよ。つばめ、
古巣を忘れず、今年もこゝに
かへりし心、なつかし。嬉し。
とびこよ。つばめ。かへれや燕。
これは1896年(明治29年)版の「ちょうちょう」です。
思ったりも何かすごいことになってます(笑)。
一番の歌詞も微妙に違いますね。
「花から 花へ」が「さかゆる御代に」とか時代を感じさせます。
でもそんなことより、やはり2番から唐突にすずめが登場するほうが驚きです(笑)。
えっ!? と動揺する間もなく、3番では「♪垣根の秋草~」
もはや春ですらありません(笑)。
せめて1~4番で春夏秋冬になってればまだしも、そうでもなさそうだし。。。
……いやいや、大前提を忘れるな。
タイトルはあくまで「ちょうちょう」だ!!
唱歌集によると、曲はスペイン民謡なんですが、作詞者は不詳となってます。
どうやら、一人の手になるものではなく、別々の人があとから歌詞を加えてったみたいです。
だから統一感、どころかタイトルさえも無関係になってしまったのでしょうか雫
やっぱりこれでは子供が混乱すると思ったものか、
実は戦後に2~4番は削られて、1番だけになってます(笑)。
だからみなさん2番以降を知らなくて当たり前なんですね。
さて、ちょっとだけ補足。
1881年(明治14年)版のこの歌には2番までしかありませんでした。
タイトルは「蝶々」で、漢字表記です。
表記といえば、歌の出だし、これが、
「てふてふ てふてふ 菜の葉にとまれ」
となってます。
ご存知の方もいるかと思いますが、「てふてふ」と書いて「ちょうちょう」と読みます。
でも何でも「ちょうちょう=てふてふ」と思ったら大間違いです。
たとえば音楽の長調は「ちやうてう」、町長は「ちやうちやう」となるそうです。
え、チャウチャウ(笑)?
また違う動物が出てきた。
……わけではありませんねうっしっし
ところで。
蝶って桜の花から花へ止まったりするの?
という疑問があるわけですが。
モンシロチョウのオスは、メスと勘違いして、ひらひら舞い落ちる
桜の花びらに求愛することがあるとか(笑)。
人間の目にはオスもメスも白く見えて区別つきませんが、
紫外線写真というものを撮ってみると、オスは黒く、メスは白いそうです。
モンシロチョウ同士は色でオスメスを区別してるんですかねー。
でもメスと花びらの区別はつかないようです。
なかなか大変ですね(笑)。
といったわけで今週のマタギキはこのへんで。
こういうのを書いたせいか、ずっと頭の中では、
♪ちょーちょ、ちょーちょ……♪
と曲が流れています(笑)。。。
ではぱー
<文責・秋田大介>
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